FC2ブログ

ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

マンガ『俺の姫靴を履いてくれ 全三巻』須河篤志、MFコミックスフラッパーを読書する男ふじき

帯のコピー「フェチあり靴職人とワケあり女子高生の足フェチ赤面ラブコメ」。

私は所謂、足フェチなのだが、この主人公には感情移入できない。
そして「ラブコメ」を定義しだすと難しくなるが、これは「ラブコメ」ではないと思う。

男の子の勃起を女の子が偶然見てしまったり、
女の子の脱いだ下着を男が凝視してる様を女の子が見てしまったり、
その前後で両者の視線の不自然さを打ち消すためバタバタしたり、
そんなバタ付いた空気に対して「コメディー」扱いしてほしいのだろうが、
その先にあるのは性欲を押さえられない男の孤独な悩みと言う
重いテーマがぶら下がっていのでうっかり笑えない。
そんなんで笑ったら「人非人」だ。

つーか無闇に主人公が勃起しすぎてないか?
それとも逆に自分がもう年でそんなに勃起しないというだけの事か?
矢鱈に勃起するのを主人公が恥じているが、
まあ確かに中学生かよというくらい勃起している。
でも生理現象だから恥じたりしなくても良い。
よく分からないのは主人公がただ「生足」を見るだけで勃起し、
そのフェチの細かい性癖や性向が何も語られない事だ。
全種類可能性向(オールラウンダー)か?
そうすると幼稚園や小学校近くには置いておけない。
生足の表情に興奮するのか? 
だが、そういう描写も際立ってはない。
つまり、彼の足フェチ性向は漏れてこない。
おそらく宙空(カラ)なのだ。そこまで設定されていない。
性癖・性向なしに無闇に発情する奴は私から言わせれば怖い。
ゴリラが発情しているような物である(ゴリラに失礼か)。

この主人公は足が好きではあるが、足フェチではない。
好みがない。
おそらく、それは作者が足フェチたろうとして
足フェチにはなれなかったからだろう。
あえて、主人公に好みがあるとするなら、
分かれた前妻の足、および、それに近い物であるに違いない。
それは「足フェチ」と言うより「病的執着」に近いと思う。
だから、軽い気持ちで読みづらい。

最終的に主人公はその「病的執着」の原因(前妻)を
乗り越える事で「(擬似)足フェチ」性向をちょっと脱する。
それはそれで良さげなのだが、
もう一つヒロインにもあまり気持ちが行かない。
ヒロインは所謂「うぶ女」、ちょっとした事ですぐ赤面する。
「性」に関する感情が頬に直結している。
そして、彼女はそんなキャラでしかない。
彼女の中で彼に対する「フェチに関する諸々(性癖は特殊だが、その性癖が靴作りに活かされている)」と「フェチと無関係な諸々(社会人として大人として付きあう対象として妥当)」の優先度が見えてこない。だから、何となくマンガのゴールが、彼女の感情の高ぶりを爆発させただけの仮に設定されたゴールのように見えてならない。

主人公の男が本当の足フェチ道に落ちた時(例えば、その足がありさえすればJKの彼女も含めて全て捨てるような足に出会ってしまったら)、JKの彼女はそれでも彼に執着するかどうかの回答がなされていない。彼女の彼に対する態度は職人や恩人に対する物なのか、恋人に向けての物なのか。

まあ、そういう話ではない、というだけの事かもしれないが(それは逆に言えば自分がそういう物語を欲していたり、そういう中にいるという事なのだろう)。残念だな、俺。
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://fjk78dead.blog.fc2.com/tb.php/5901-59150a64
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)