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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『よこがお』『風をつかまえた少年』『エイス・グレード』『幸福なラザロ』『存在のない子供たち』『第三夫人と髪飾り』『あなたの名前を呼べたなら』ギンレイホール

ギンレイホール括りで7本まとめてレビュー。

◆『よこがお』ギンレイホール

▲題名の割には横顔のスチールがない演技合戦な二人。

五つ星評価で【★★★筒井真理子。】
筒井真理子すげえ。雪崩が崩れるように不幸に見舞われるのを納得させる説得力。
見終わってほったらかしにしていたので記憶が曖昧だが、「理不尽に苦悩を強いられる」話なので、もう一回見る機会があったとしても一回り後でいいかな、と思う。もう、しんどいのはキツい。甘い飴のような映画を率先して見ていきたい。
エンドロールに「四足歩行指導」という職種があり、色々な仕事があるなと思った。まあ、確かに指導を受けた事がちゃんと実を結んでいる四足歩行であった。


◆『風をつかまえた少年』ギンレイホール

▲貧困は人を殺すという映画。日本だって他人事じゃない。

五つ星評価で【★★★★しんどい話ではある】
家族の貧困に立ちはだかる障害が尊敬してる父親という展開がしんどい。
貧困の地獄って割と映画とか映像になってるの珍しい気がする。
モデルがいて、エンドロール顔が晒されるが流石にみんなゴツい顔。
男が着る飾り気の薄い素朴な服も、女が着るシンプルだけど色味の美しい服も、どちらもなかなかステキである。


◆『エイス・グレード』ギンレイホール

▲ちょうどいいくらいに可愛くってブス。

五つ星評価で【★★映画のベクトルが思った方向と違った】
主人公の狸顔は可愛いけど、自己表現も儘ならないのに自意識過剰な状態が続くのはキツい。ラスト凄い勝利状態じゃなくても、もう少し何かを獲得できた実感があっても良かったのではなかろうか?(新しい視点が加わったのはマイナスではないけどあまり大きなプラスに見えない)
一人一人の家の距離が離れていて車社会という背景があるのだろうけどデートの送迎を親がするってのはツラい。
タイトル「A級のグレード」みたいな意味かと思ったら「8年生」、「中3時代」みたいな意味だった。


◆『幸福なラザロ』ギンレイホール

▲安そうなシャツが似合うラザロ。

五つ星評価で【★★予告と印象が違う】
泣ける聖人の映画かと思ったら、聖人が時を越えて受難に会い続けるみたいな話だった。よう分からん。


◆『存在のない子供たち』ギンレイホール

▲ゼイン。机デカ。

五つ星評価で【★★★すげー映画】
生きる為にどんどん感情を殺していくゼインの子が凄い。
捨てられた子供が生きるために親がやっていたドラッグ密売の知識を使って生活費を稼ぐ。それも突如発生した不運に全財産が失われてしまう。町では養子縁組や幼児結婚の人身売買が公然と行われており、ゼインの妹は売られた先でセックスで死ぬ。救いようのない地獄。その地獄の中では親ですら子供をいたわりはしない。多分、正しく生きるためには「死ぬ」か「捕まる」か、くらいしか選択肢がないのだ。寒くない土地柄だから凍え死んだりはしない。死ぬなら苦しんで苦しんで餓え死にだ。
チラシ読んだらゼインは12才で、妹は11才だと言う。役柄に似た素人を集めて演技させたらしいので、実年齢もそんなに違ってはいないだろう。7、8才だと思っていた。栄養状態が悪くてそんなに成長しないのかもしれない。


◆『第三夫人と髪飾り』ギンレイホール

▲緑が目に良さげ(心が死んでたから何も言えねー)。

五つ星評価で【★-】
特に何の感情が揺さぶられる事もなく欠落。


◆『あなたの名前を呼べたなら』ギンレイホール

▲♪男と女の間には、深くて暗い川がある~みたいな二人。

五つ星評価で【★★普通】
ボリウッド的ではなく、もうちょっとちゃんとした感じのインド映画。しまった、ボリウッド的な方が好きじゃないか、俺。都会に住む成田離婚の建設会社若社長と田舎から給仕に来た未亡人、徐々に心が通い合っていくが、主従の関係はなかなか崩せない。個人間の関係はともかくとして、社会全体で「そういうのはいけない事だ」という不文律を持っていて、それがとても崩せそうに見えない。しかし、このインドの建設会社がマジンガーの格納庫の図案を書くまでにはまだまだ時間がかかるに違いない(いや、そんな映画じゃないから)。


【銭】
『よこがお』:会員証で入場。同時上映の『新聞記者』は鑑賞済&時間都合で断念。
『風をつかまえた少年』+『エイス・グレード』:会員証で入場。
『幸福なラザロ』+『存在のない子供たち』:会員証で入場。
『第三夫人と髪飾り』+『あなたの名前を呼べたなら』:会員証で入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
よこがお@ぴあ映画生活
風をつかまえた少年@ぴあ映画生活
エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ@ぴあ映画生活
幸福なラザロ@ぴあ映画生活
存在のない子供たち@ぴあ映画生活
第三夫人と髪飾り@ぴあ映画生活
あなたの名前を呼べたなら@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
幸福なラザロ@ここなつ映画レビュー
存在のない子供たち@ここなつ映画レビュー
存在のない子供たち@ノラネコの呑んで観るシネマ
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コメント

幸福なラザロ

こんにちは。
ラザロが実は狼の生まれ変わりで、タイや香港の街中に突然現れ…あっ!!SPLだっ!

  • 2020/05/19(火) 16:32:11 |
  • URL |
  • ここなつ #/qX1gsKM
  • [ 編集 ]

「存在のない~」

こんにちは。
>チラシ読んだらゼインは12才で、妹は11才だと言う。
でも、出征証明もないので実際には何歳なのかの事実は不明、ということですよね。刑務所に入る時だったかに医者が診察して「だいたい12歳位」と診断していたのが衝撃的でした。

  • 2020/05/19(火) 16:34:59 |
  • URL |
  • ここなつ #/qX1gsKM
  • [ 編集 ]

Re: 幸福なラザロ

こんちは、ここなつさん。

> ラザロが実は狼の生まれ変わりで、タイや香港の街中に突然現れ…あっ!!SPLだっ!

札幌っすか?

  • 2020/05/20(水) 22:03:36 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

Re: 「存在のない~」

こんちは、ここなつさん。

> >チラシ読んだらゼインは12才で、妹は11才だと言う。
> でも、出征証明もないので実際には何歳なのかの事実は不明、ということですよね。刑務所に入る時だったかに医者が診察して「だいたい12歳位」と診断していたのが衝撃的でした。

こんな時、ドラえもんがいてくれたら便利なのに(そーゆー問題じゃない)。

  • 2020/05/20(水) 22:13:40 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

こんばんは

→あなたの名前を呼べたなら
これ、ラストで名前呼びしてたし、どうなるのかがわからないので、
ひたすら「この先が知りたいのに!」映画でした(笑)
主さんがとても好青年すぎて、ヒロインのラトナとはキスだけの関係だったのも、良かったです。
それにしてもまるでハーレクイン的な話だったなあ…

  • 2020/05/31(日) 20:41:58 |
  • URL |
  • maki #jQTfdwCM
  • [ 編集 ]

Re: こんばんは

こんちは、makiさん。

> →あなたの名前を呼べたなら
> これ、ラストで名前呼びしてたし、どうなるのかがわからないので、
> ひたすら「この先が知りたいのに!」映画でした(笑)

昔の不条理SF系のTVドラマ「プリズナー№6」に出てくる「番号なんかで呼ぶな俺は人間だ」って名セリフの逆っぽい。「名前なんかで呼ぶなお前は女中だ」いかんいかん。それじゃいかん。

  • 2020/06/01(月) 01:09:35 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

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