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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『熱砂の秘密』シネマヴェーラ渋谷

◆『熱砂の秘密』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★★ああワイルダー】
特集「ナチスと映画Ⅲ」から1プログラム。
1943年、白黒、97分、初見。
オーソン・ウェルズとビリー・ワイルダーだったら全然ビリー・ワイルダーが好き。でもまあ、正しいのはウェルズの方だろう。ワイルダーの脚本でこんなんは本当にあったとは思えないみたいなのは、山ほどある。まあ、すげえ嘘ツキなんじゃないかなと思うんですよ、ワイルダーは。話が面白くなるのなら躊躇なく嘘を付く。整合性なんて最終的に合ってなくても構わない。建て付けだけ、立ってるように見えればそれでいい。ワイルダーはそういう資質の持ち主だと思う。
そして、この『熱砂の秘密』も嘘が顕著。でも、好き。そもそも、砂漠のホテルに迷い込んだ敗戦の英国将校が後からホテルを接収しに来たドイツ軍から身を守るために事故で死んだ給仕になりすますというのが、もうコメディーバリバリのプロットである。その給仕が実は潜伏して潜入しているドイツ側のスパイである事が分かる追加設定により、英国将校に迫る危機また危機。でも、プロットは成りすましだったり、AさんがBさんとしての顔やCさんとしての顔を持つ事の混乱、というやはりコメディーっぽいプロットなのである。
そのくせ、史実であるロンメルの敗走が、このホテルでの独英仏伊の4人の痴話喧嘩に端を発しているなど、まことしやかに嘘を付き、物語の中ではこれはこれでそれなりに納得出来てしまう筋立てになっている。「なっている」じゃねえよ。力技もいいところだ。でも、そんな嘘が随所随所、面白い。
劇中ホテル従業員のフランス女性が英国将校をなじる場面がある。彼の弟が、あのダンケルクで捕虜として捕まったらしい。映画『ダンケルク』では困難の末、英国軍が兵隊全員を魔法のように撤退させ、ドイツに一泡吹かせた、みたいなまとめ方になっていたが、実際の所はどうにかイギリス人のみは潮が引くように片付けたが、イギリス人以外はそこそこほったらかし、みたいなニュアンスだったらしい。連合国全体から見たら決して作戦成功ではなかったのね。おもろ。
『熱砂の秘密』というタイトルだけに、割とちゃんと驚くような「秘密」が用意されているのだが、ちょっと、ザ・ぼんちの「恋のぼんちシート」を思いだした。「♪A地点からB地点まで、行くあ~いだに、ボクは恋をしてたんです」って奴。勿論そのままでは使えないので「A地点」と「B地点」は「P地点」「T地点」に変えないといけないのだが。


【銭】
一版1200-400(会員割引)
▼作品詳細などはこちらでいいかな
熱砂の秘密@ぴあ映画生活
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コメント

ブログもホームページも始める前に、いちど見ましたが記憶がほぼなし。どんな秘密があったっけなー。シュトロハイム出てますよね。
ワイルダーは、いい。

  • 2020/08/25(火) 08:46:15 |
  • URL |
  • ボー #0M.lfYJ.
  • [ 編集 ]

Re: タイトルなし

こんちは、ボーさん。

> どんな秘密があったっけなー。シュトロハイム出てますよね。
> ワイルダーは、いい。

秘密は地図の上に表記してある筈なのに見つからない補給基地の位置です。

  • 2020/08/25(火) 22:03:29 |
  • URL |
  • fjk78dead #-
  • [ 編集 ]

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