原作 くろかた
漫画 久我山レキ
キャラクター原案 KeG
角川コミックスエース
1~3巻が導入部、基本設定周知編。
4~6巻頭(1/3くらい)が学園都市編。
6巻その後~8巻がネクロマンサー編。
このマンガに関しては設定の緻密さが面白さの核と思っているので、ネクロマンサー編はそれほど私のお気に召さなかった。学園都市編と比べて、事件が展開される場所が割と何の変哲もない村であるからだ。水戸黄門一行の旅の目的地とかでなくオマケに成敗される小さなエピソード的なランクの話。ただ、そこでは場所の設定は適当で杜撰だが(村に善人しかいず人としても場所としても個性がない)、対峙する魔物の設定がちょっと予想外で上手く練ってあった。プラスアルファ、魔王やドラゴンや昔の勇者の話を伏線として嵌め込んでいくのが中々テクニカルである(嵌めこんでる時点での面白さは少ないが地雷みたいな物だから伏線回帰で爆発する瞬間を楽しみにしよう)。結果、どうにかトントンになったかならないか。
主人公側が圧倒的な劣勢にも関わらず、そして、悪役が最後の最後で起死回生のチャンスがあったのに降参してしまう等に関しては「あらら?」と思うのだが。
このエピソードの結果として旅のお伴が1人増える。
主人公、衛兵、獣人の幼女、緑熊の魔獣、に加わるのはフクロウに姿を変えて同行する魔女。
獣人の幼女にしてもそうだが、同行する魔女との間に深まりそうな恋愛線はなく、オラオラ・ハーレム旅行にならないのは読んでて気が楽。まあ、オラオラ・ハーレム旅行にするには、衛兵とのホモ関係、熊との獣姦もこなさなければいけないから、それは物語として面倒な荷物であろう。もういいよ、異世界に行ったからと言って童貞くんがいきなりオラオラちんことかにならなくても。そういうの望んでいる作者がいるにしてもリアルじゃなさすぎる(異世界冒険譚にそこそこリアルじゃないとという観念をぶち込むのがそもそもの間違いなのか)。
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