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『FAKE』『一度も撃ってません』『トロールズ ミュージック★パワー』『スタントウーマン』『RBG』キネカ大森3

キネカ大森括りで2021年の名画座パスポート使用から5本まとめてレビュー。

◆『FAKE』キネカ大森3

▲苗字に漢字四文字使う「佐村河内」だが、苗字長い方が偉い気がする。「佐村鬼龍院」とかあったら苗字としてかっけーじゃん。テストの名前書くロスタイムで小学生くらいの時「うちはなんでこんな苗字なんだよ」って怒ってそうだけど。

五つ星評価で【★★★★何が正しいかを判定する術がないなら、そこはもう人柄を信じるしかない】
この映画を見るまで佐村河内氏の事は知らなかった。ワイドショーで名前くらいは聞いてたが、何が問題の争点かがよく分からなかった。へー、こーゆー話なのね。この映画だけ見てると佐村河内氏より新山氏の方が怪しい。それは撮影チームの用意した反論の機会を拒否するからである。ただ、これは佐村河内氏側(およびドキュメンタリー映画作成側)がニュースを捏造している可能性がある。それも含めて『FAKE』というタイトルなのではないか? という疑いを当然、持ってくれと森達也監督なら考えていそう。逆に『FAKE』に見えようが見えまいが、これが自分の見つけた見解である、そう主張しているようにも見える。そして、最後、ドキュメンタリーの枠組みを外れるのではないかと言う逸脱がある。目の前の物を撮っているだけでなく、目の前の物に働きかけるドキュメンタリー。「お前、はっきりしないんだから人の手を借りずに本当に作曲できるのかやってみい」と言う。私は、佐村河内氏が新山氏の力を借りずに作曲した新曲に対して、確かに、こなれてはいないのだが、彼独自の個性が散見されると思う。


◆『一度も撃ってません』キネカ大森3

▲石橋蓮司(右)はまごう事なき爺ちゃんなんだけど、それより少し前の石橋蓮司にちょっとだけ吉田鋼太郎(勿論この映画に出てない)が寄せてきてる気がする。石橋蓮司の息子に吉田鋼太郎とかキャスティングして親子喧嘩とかやらせたら面白そうなのだけど、そもそもそんな脚本とか原作がな、、、、、『光のお父さん』を吉田鋼太郎を息子、石橋蓮司を父でリメイクするか。後から画像と入れたキャプションの方が映画の感想より長いぞ。

五つ星評価で【★★★大人の笑いが笑いでいいかどうかは微妙】
凄い職人的な間の取り方で生じる大人の笑い。あー、こーゆー作り方もあるのね、とは思うもののバカ正直にくだらない事でゲラゲラ笑った方がコメディーやコントは幸せだと思うのよ。だから、小学生が腹を捩るような映画が本当はいいな(但し、うんこの笑い禁止)。あの若い編集者にはギャフンと言わせたかったな。


◆『トロールズ ミュージック★パワー(吹替版)』ユナイテッドシネマ豊洲12
◆『トロールズ ミュージック★パワー(字幕版)』キネカ大森3

▲上白石萌音より萌歌顔の主人公。別に横の黒毛逆立ててる奴もウエンツが声宛ててて全く似てないからそれはそれでいいんだけど。ウエンツのキャラが着込んでるチャンチャンコに関しては実は先祖代々の霊毛が編みこまれた物であってって、ウエンツが鬼太郎やったって事自体が黒歴史化しつつある気がする(ウエンツの黒歴史と言うより鬼太郎の黒歴史)。つーか、キャプションなげーよ、俺。

五つ星評価で【★★★,★★★★自尊心と協調】
全編音楽に彩られていて楽しいが、最近のアニメの例に漏れず、実は谷底のように深い内容を秘めている。かってトロール達は一つの王国で幸せに暮らしていたのだが、ある時、音楽性の違いから国は六つに分裂してしまう。ロック、クラシック、カントリー、テクノ、ファンク、ポップ。物語の冒頭はロックがテクノを「こんなピポピポは音楽じゃねえ」と言って滅ぼしてしまおうとするところから始まる。ロックは自分達の音楽によるトロール王国統一を目指しているのだ。これは第二次大戦の日本の大陸戦略みたい。占領した地区の住民を日本人にしてしまい、母国語を喋らせず、日本文化を強要する。今の中国のチベット政策もこれに似てる。相手が何者であれ、それは関係なく、素晴らしい自分達に同化すべきである。自分達が素晴らしいという事は、自分達と違っている彼等は素晴らしくないという事なのだから。怖い。怖い。そして、面白いのは悪役として配置されているのはロック・トロール達だが、主人公のポップ・トロールのお姫様が「ポップ」が好きなのが高じて他の音楽を「つまらない音楽と無意識に決めつけている」のだ。根が変わらない。ポップはロックの侵攻を受ける。そこでポップは自分達自身も持ってる間違いにやっと気が付く。
いやー、多様化万歳。ハッピーエンドで終わってよかった。
ポップの姫様ポピーの声は上白石萌音、キャラは丸顔で上白石萌歌に似ている。困り眉でもないし。
王国の瓦解の原因解明もほろ苦い。人は中々、自分達の失敗に対して振り返れないし、秘密にしてしまいがちなものである。


◆『スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち』キネカ大森3

▲ゴルゴ松本の「命」のように「女」をやろうとしたら爆発が早くて体制を崩したスタント・ウーマン(嘘)。

五つ星評価で【★★出落ち】
スタントウーマンの活動内容は素晴らしい。だから、最初にモンタージュして流されるアクションシーン集は見逃せない。派手でかっけー。逆にそこが一番である。それを支える種々のインタビュー発言はなかなか納得できるものだったりするのだが、どっちかと言うと常識的な内容で、そこにグッと耳を傾けさせるエピソード・トークとしての魅力が乏しい。アクションは注意しないと危険だ。死んだ人だっている。悲しい。いや、それは分かるが、それはインタビューせんでもみんなそうと分かっている事だろう。確かに出来上がった結果(スタント)が全てだから、その内訳が面白いとは限らないのだ。ちょっとその辺りもうちょっとどうにか出来なかったのかについては残念。


◆『RBG 最強の85才』キネカ大森3

▲DBGだったらダース・ベイダー・グレイトなのに(いや、判事だからそんなリングネーム付けないだろ)。

五つ星評価で【★★★チャーミング】
85歳にして現役の女性最高裁判所判事、ルース・ベイダー・ギンズバーグに迫ったドキュメンタリー。飄々と戦い続ける政治的なアイコンであるのだが、あくまで感情的にならず知性やユーモアで物事に対処するのは、当たり前の事だが素晴らしい。なんか日本の政治家(RBGは政治家ではなく法律家だが)や、法律家から転向して政治家になる人物達が誰も彼も知性をかなぐり捨てて、感情だけでこの国を振り回してるのを見ると、米国だって不完全な国だが、日本は輪を掛けてしまってると感じざるを得ない。殊更、第二次安倍政権以降は人に反論されないように中身の見えづらい物言いをする人ばかりで、物事の解決の為に内容のある話を使用と言う人間が与党にいない。と、ここまで全部、映画と関係ない。
ありきたりの事だがファースト・カットとかから好人物である事が分かる。そういうプロパガンダなのかもしれないけど、悪い気はしない。彼女の主張が通ったとしても、まだまだ彼女の望む公平な世界には遠いからかもしれない。


【銭】
『FAKE』:名画座キネカード+ラスト一本割引600円。併映見なかったのは『虚空門 GATE』で、これは前に見ていたから。
『一度も撃ってません』:名画座キネカード+ラスト一本割引600円。併映見なかったのは『おらおらでひとりいぐも』で、時間が合わなかったので一本だけ見た。『おらおらでひとりいぐも』は未だに見れてない。
『トロールズ ミュージック★パワー』:名画座キネカード+ラスト一本割引600円。併映見なかったのは『ビルとテッドの時空旅行』で、これも前に見ていたから。キネカの前にユナイテッドシネマで1000円で観てる。これは有料入場ポイント2ポイント使って割引で観たもの。
『スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち』&『RBG 最強の85才』:名画座キネカード割引1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
FAKE@ぴあ映画生活
一度も撃ってません@ぴあ映画生活
トロールズ ミュージック★パワー@ぴあ映画生活
スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち@ぴあ映画生活
RBG 最強の85才@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち@ここなつ映画レビュー
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一度も撃ってません

大都会のバー「Y」で夜な夜な酒を交わし情報交換している74歳の市川進は、巷で噂の“伝説のヒットマン”…というのは、まったくの嘘! 本当は売れない小説家で、“理想のハードボイルド小説”を極めるため、暗殺の状況を取材をしているのだった。 ところが、妻からは浮気を疑われ、本物のヒットマンからは命を狙われることに…。 ハードボイルド・コメディ。

スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち

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『RBG/最強の85才』(2018)

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「スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち」

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コメント

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スタントウーマン

こんにちは。
正直、「スタントウーマン~」は、スタントしている所以外のシーンはちょっと退屈でした。
でも、歴史を知るということは興味深い。真面目チャンならきっとそう思う事だと思います。
私は真面目チャンにはなり切れなかったなぁ。

Re: スタントウーマン

こんちは、ここなつさん。

> でも、歴史を知るということは興味深い。真面目チャンならきっとそう思う事だと思います。
> 私は真面目チャンにはなり切れなかったなぁ。

「このスタントの主担当は彼女で行こう」とか考えてしまうから真面目ちゃんではいられない。

まあでも何を伝えたいかによって語り掛け方が変わると思うのだけど、その方法を細かく吟味しないで、ただただ話させてしまうのはよろしくない。直接当人から聞いてる事自体と、映像でそれを見ている事でも相手から受けるインパクトは違う。現場では10割でも映像では8割、現場の記憶は12割みたいな事は必ずある。だから監督はフィルムを切れず長く冗長にしがちなのだ。なのに、そういう事を考えて映画を作っている人ってドキュメンタリー、フィクションに限らず少ないと思う。
プロフィールだ

fjk78dead

Author:fjk78dead
ふじき78
映画を見続けるダメ人間。
年間300ペースを25年くらい続けてる(2017年現在)。
一時期同人マンガ描きとして「藤木ゲロ山ゲロ衛門快治」「ゲロ」と名乗っていた。同人「鋼の百姓群」「銀の鰻(個人サークル)」所属。ミニコミ「ジャッピー」「映画バカ一代」を荒らしていた過去もあり。

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