『ミラベルと魔法だらけの家』トーホーシネマズ日本橋3
- Date
- 2021/11/30/Tue 02:55
- Category
- 映画(FC2独自レビュー)
◆『ミラベルと魔法だらけの家』トーホーシネマズ日本橋3

▲きゃー、ミラベルちゃんかわいいーっ(好みなのだ)。
五つ星評価で【★★★★超グロテスク】
ツイッターでの最初の感想(↓)
もっとも言ってはいけない感想。『バスケット・ケース』の兄弟がハグするような映画。
それはそれで冗談なのだが、冗談は置いておいてもグロテスクな映画を作ったもんである。私は大人で悪辣だから、それを見て承知で泣いたり笑ったりしてるのであるが。こんなん子供に見せていいのかよ、と『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』の時みたいに頭がグルグルしながら思ってしまった(アレはアレ、コレはコレで、子供に見せたいかどうかの理由はちょっとだけ違う)。
ディズニーだからアット・ホームなハッピー・エンドを強引に手繰り寄せているが、これは家庭にスポイルされる子供の物語である。平たく分かりやすく言うと明るくミュージカル・テイストを加えてラストの抑圧爆発シーンの矛先を180度変えて見せた『キャリー』。主人公のミラベルは身に覚えのない(と言うより自分ではどうにもならない)身体性を楯に取られて家庭内ヒエラルキー最下位にいる。それでも健気に頑張る彼女が泣ける。でも、これ、健常者の家庭に一人、車椅子の女の子がいるような状態だろう(あー言っちゃったよ俺)。「何にもしないで、そこにいなさい」。それはもう彼女自身の存在の全否定だ。別に車椅子に限らない。発達障害であったり、極度に内向性が強かったりでもミラベル的な立場は誕生しうる。そういう意味では、最初のダンスシーンで、町の人からギフトの無い彼女に花火や楽器がギフトとして与えられたりするのにホッとする。家族より村の人の方が彼女を気遣ってあげているっぽい。ううっ、村ぐるみで児童相談所かよ。彼女は家族の一員以上に村の一員である。だからこそ彼女はギフトを賜らなかったのかもしれないし、賜らなかったからこそ彼女と家族以外の村の人との距離が近いのかもしれない。だが、それはやはり結果であり、彼女からしてみれば謂れのない試練だろう。それは物語だから、という実も蓋もない事を言ってしまわない限り、最終的に彼女が何故ギフトを賜らなかったのかは明らかにはされないのだ。なんてイケズなんだ神様。
だから、ミラベルと一緒にハラハラドキドキしながら「ばばあバカヤロー」と凄い思った。そこは幸福な「ばばあ許してやる」に繋がるのだが、現実世界ではなかなかそうもいかないだろう。だからちょっと胸を痛めた。逆に現実問題として家族にプレッシャーを与えられている子供に対しては「ばばあバカヤロー」と言っていいのだよ、という福音になる映画なのかもと一縷の希望を持たんでもないが、実際の現実はアニメより強いんじゃないかと言う停滞も気づいている。だから、無条件に「わはははは、ハッピーエンドでよかった。じゃあ寝るか」ではないと思うのだ。分かったか、ディズニー。
ミラベル好き。ちょっとオカメな感じがたまらない。
おばあちゃんの三つ子がギフト持ちで「天候操作」「治癒」「予言」を持つ。これはどれも未開の地で生きていくのにたいへん役に立つ恩恵であると言えよう。
その次が「怪力」「花を咲かせる」で、これは実用的に生活を向上させる魔法。
この辺りまでが恩恵っぽいギフトで、この後かなり変な方向にずれてくる。
「変身」「聴力」「動物と心を通わす」、こんなんでいいのなら何でもありだろ。「爪を回転させて飛ばす」とかでもいい。スタンド能力かよ。
グチって当たったが、たいへん楽しませてもらったので、時間都合で字幕版で観たが、出来れば吹替版も見たい。
【銭】
トーホーシネマズの有料入場ポイント6ポイントを使って無料入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・ミラベルと魔法だらけの家@ぴあ映画生活

▲きゃー、ミラベルちゃんかわいいーっ(好みなのだ)。
五つ星評価で【★★★★超グロテスク】
ツイッターでの最初の感想(↓)
もっとも言ってはいけない感想。『バスケット・ケース』の兄弟がハグするような映画。
それはそれで冗談なのだが、冗談は置いておいてもグロテスクな映画を作ったもんである。私は大人で悪辣だから、それを見て承知で泣いたり笑ったりしてるのであるが。こんなん子供に見せていいのかよ、と『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』の時みたいに頭がグルグルしながら思ってしまった(アレはアレ、コレはコレで、子供に見せたいかどうかの理由はちょっとだけ違う)。
ディズニーだからアット・ホームなハッピー・エンドを強引に手繰り寄せているが、これは家庭にスポイルされる子供の物語である。平たく分かりやすく言うと明るくミュージカル・テイストを加えてラストの抑圧爆発シーンの矛先を180度変えて見せた『キャリー』。主人公のミラベルは身に覚えのない(と言うより自分ではどうにもならない)身体性を楯に取られて家庭内ヒエラルキー最下位にいる。それでも健気に頑張る彼女が泣ける。でも、これ、健常者の家庭に一人、車椅子の女の子がいるような状態だろう(あー言っちゃったよ俺)。「何にもしないで、そこにいなさい」。それはもう彼女自身の存在の全否定だ。別に車椅子に限らない。発達障害であったり、極度に内向性が強かったりでもミラベル的な立場は誕生しうる。そういう意味では、最初のダンスシーンで、町の人からギフトの無い彼女に花火や楽器がギフトとして与えられたりするのにホッとする。家族より村の人の方が彼女を気遣ってあげているっぽい。ううっ、村ぐるみで児童相談所かよ。彼女は家族の一員以上に村の一員である。だからこそ彼女はギフトを賜らなかったのかもしれないし、賜らなかったからこそ彼女と家族以外の村の人との距離が近いのかもしれない。だが、それはやはり結果であり、彼女からしてみれば謂れのない試練だろう。それは物語だから、という実も蓋もない事を言ってしまわない限り、最終的に彼女が何故ギフトを賜らなかったのかは明らかにはされないのだ。なんてイケズなんだ神様。
だから、ミラベルと一緒にハラハラドキドキしながら「ばばあバカヤロー」と凄い思った。そこは幸福な「ばばあ許してやる」に繋がるのだが、現実世界ではなかなかそうもいかないだろう。だからちょっと胸を痛めた。逆に現実問題として家族にプレッシャーを与えられている子供に対しては「ばばあバカヤロー」と言っていいのだよ、という福音になる映画なのかもと一縷の希望を持たんでもないが、実際の現実はアニメより強いんじゃないかと言う停滞も気づいている。だから、無条件に「わはははは、ハッピーエンドでよかった。じゃあ寝るか」ではないと思うのだ。分かったか、ディズニー。
ミラベル好き。ちょっとオカメな感じがたまらない。
おばあちゃんの三つ子がギフト持ちで「天候操作」「治癒」「予言」を持つ。これはどれも未開の地で生きていくのにたいへん役に立つ恩恵であると言えよう。
その次が「怪力」「花を咲かせる」で、これは実用的に生活を向上させる魔法。
この辺りまでが恩恵っぽいギフトで、この後かなり変な方向にずれてくる。
「変身」「聴力」「動物と心を通わす」、こんなんでいいのなら何でもありだろ。「爪を回転させて飛ばす」とかでもいい。スタンド能力かよ。
グチって当たったが、たいへん楽しませてもらったので、時間都合で字幕版で観たが、出来れば吹替版も見たい。
【銭】
トーホーシネマズの有料入場ポイント6ポイントを使って無料入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・ミラベルと魔法だらけの家@ぴあ映画生活
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