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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『剱岳 点の記』丸の内TOEI①

時は明治、軍の政策の都合上、地図の空白地点、剱岳を制覇しなければならなくなった男達の戦いと信念の物語。冷静でいながら熱い。

ずっと、撮影監督をやっていたとは言え、基本的には素人監督なので、観る前はほとんど期待していなかった。どちらかと言えば逆に、景色を撮る事に熱中するあまりダラダラと綺麗な絵が写るだけの退屈な映画になるんじゃないか、と思っていた。

ところが、これが大誤りで、とても懐の深い、そして最初から最後まで絶景を撮りつつも、その絶景の裏にある人々の心の動きを忘れない、大層、立派な日本映画になっていた。すまん、木村。とても偉そうに上から目線で話しかけるけど、今の邦画で、こんなに昔ながらのどっしりとした構えの日本映画を撮れる監督っていないんじゃないかと思う。偉い。私はそんなに昔ながらの日本映画に執着しないゲリラ気質の映画が好きな人間だけど、お前がやってきた事、そして、その集大成として、最初で最後の監督作品として作り上げた、この映画に関しては、ちゃんと「おそれいりました」と言っておきたい。

この映画の中で、山に立ち向かう役者は凄い。

立ち向かえば立ち向かうほど、顔も身体も不鮮明になって誰だか分かんなくなってしまう。それでも、映像には役者の怨念のようなものが漂っている。役者本人でない筈がなかろう。1年くらい経ってから「実は全てCGでした」とか言ったら、それはそれで凄いけど。

そんな、山に立ち向かう役者よりも、宮崎あおいちゃんの若妻っぷりが可愛いくって、そっちの方が印象に残っちまったのは、宮崎あおいが凄いのか、木村大作が割と女好きなのか、単に私が女好きなのか。


【銭】
東映の株券4回分を常設ダフ屋で1800円で買って、そのうちの1回。最後1回分が余って、同じ『剱岳』しか観れそうになかったので、母親に贈呈して観に行って貰った。面白かったと言ってました。

P.S.
つるつる滑るから「つるつるつるつる剱岳」と、脈絡もなく思う。
もちろん、間違えている。
間違えていようが、何だろうが、まあ、よい。
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