『峠』新宿ピカデリー6、『怪盗クイーンはサーカスがお好き』ユナイテッドシネマ豊洲6
- Date
- 2022/06/24/Fri 05:24
- Category
- 映画(FC2独自レビュー)
同日鑑賞2本をまとめてアップ。
◆『峠 最後の侍』新宿ピカデリー6

▲「えっへん」。
五つ星評価で【★★脚本が娯楽映画として非成立】
ツイッターでの最初とオマケ感想(↓)
薩長と長岡藩の交渉がロシアとウクライナみたいで。役所広司は悪くないが、理想と成し得た物にギャップがありすぎるのは映画としてはカタルシスの行き場がなくキツい。役所広司の同列はいい役者なのに部下はみんな若いだけみたいなキャスティング。/映画前の宣伝で御当地観光CMが流れて継之助の写真が映るが、小峠に似てて萎える。
河合継之助という傑物について否定する気はない。大した人物だっただろう。役所広司もいい演技をしている。戦争前の細かいエピソードとかも面白い。でも、彼が主役を張るような優れた人間に見えないのは彼の人柄と思想しか描かれないからだ。彼は正しい事を主張し、そして、負ける。映画の中では勝ちもあれば、負けもあるのだが、その勝ち負けに技量を感じられない。もともと戦力が違うのだから負けて当然のイクサである。なら、勝った時は負けて当然のイクサなのに勝った。負けた時はありえない善戦をしていたのに何らかの事情で負けたみたいに煽らないと傑物振りが浮かび上がらない。又、勝ち負けも河合サイドからしか描かれず一面的である。あの憎らしい吉岡秀隆なんてあの後1回も顔を出さないなんて勿体ない。又、傑物として知られているなら、長岡藩以外から評価を引きずり出せばいいのに。何かそういう主人公の上げ方をやって客の気分を乗せるのは娯楽時代劇的にとても大事な事だと思う。
そもそもこの掻き方だと正しさを主張する為に戦争を起こし、ただただ周りを巻き込んで敗戦した話でしかない。そらあかん。
キャスティングは豪華だけど、出ずっぱりの役所広司と意外に出番の多い松たか子を除いてはぶつ切り出演みたいな感じで共演感が少ない。永山絢斗、渡辺大、AKIRA辺りは主張も乏しく誰が誰だか。山本學氏は戦下で赤ん坊を抱きかかえ呆然と立つ老人の役。一言も発しないのが凄み。これが遺作だろうか。
◆『怪盗クイーンはサーカスがお好き』ユナイテッドシネマ豊洲6

▲左手前がクイーン。性別不明とは知らなかった。
五つ星評価で【★★★詰めは甘いが思った以上にちゃんとしていた】
ツイッターでの最初の感想(↓)
話のベースがウクライナに繋がってる的なのにビックリ。キャラが立ってるのは良いが、怪盗が万能すぎるのは一見客としては違和感がある。
例えばルパン三世は身軽だし、オモチャみたいな武器を携帯していてもおかしくはない。だが、常識的に額からビームとかは出さない。私はこの映画で「怪盗クイーン」シリーズに初めて会う一見さんで、映画内でクイーンについては「怪盗である」という事しか説明を受けていなかったから、このクイーンがどれくらい何が出来るかについては知らなかったのだが、万能すぎない? まあ、最新作のコナンがロシア語ペラペラだったから、そういうのは考えたら負けかもしれない。
意外と「じーん」と来る分もあり、短尺で余計な部分もないので、思った以上に楽しめた。
【銭】
『峠 最後の侍』:新宿ピカデリー、前回有料入場割引で1300円。
『怪盗クイーンはサーカスがお好き』:ユナイテッドシネマメンバー特別料金(短尺だからだろう)1300円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
・峠 最後の侍@映画.com
・怪盗クイーンはサーカスがお好き@映画.com
◆『峠 最後の侍』新宿ピカデリー6

▲「えっへん」。
五つ星評価で【★★脚本が娯楽映画として非成立】
ツイッターでの最初とオマケ感想(↓)
薩長と長岡藩の交渉がロシアとウクライナみたいで。役所広司は悪くないが、理想と成し得た物にギャップがありすぎるのは映画としてはカタルシスの行き場がなくキツい。役所広司の同列はいい役者なのに部下はみんな若いだけみたいなキャスティング。/映画前の宣伝で御当地観光CMが流れて継之助の写真が映るが、小峠に似てて萎える。
河合継之助という傑物について否定する気はない。大した人物だっただろう。役所広司もいい演技をしている。戦争前の細かいエピソードとかも面白い。でも、彼が主役を張るような優れた人間に見えないのは彼の人柄と思想しか描かれないからだ。彼は正しい事を主張し、そして、負ける。映画の中では勝ちもあれば、負けもあるのだが、その勝ち負けに技量を感じられない。もともと戦力が違うのだから負けて当然のイクサである。なら、勝った時は負けて当然のイクサなのに勝った。負けた時はありえない善戦をしていたのに何らかの事情で負けたみたいに煽らないと傑物振りが浮かび上がらない。又、勝ち負けも河合サイドからしか描かれず一面的である。あの憎らしい吉岡秀隆なんてあの後1回も顔を出さないなんて勿体ない。又、傑物として知られているなら、長岡藩以外から評価を引きずり出せばいいのに。何かそういう主人公の上げ方をやって客の気分を乗せるのは娯楽時代劇的にとても大事な事だと思う。
そもそもこの掻き方だと正しさを主張する為に戦争を起こし、ただただ周りを巻き込んで敗戦した話でしかない。そらあかん。
キャスティングは豪華だけど、出ずっぱりの役所広司と意外に出番の多い松たか子を除いてはぶつ切り出演みたいな感じで共演感が少ない。永山絢斗、渡辺大、AKIRA辺りは主張も乏しく誰が誰だか。山本學氏は戦下で赤ん坊を抱きかかえ呆然と立つ老人の役。一言も発しないのが凄み。これが遺作だろうか。
◆『怪盗クイーンはサーカスがお好き』ユナイテッドシネマ豊洲6

▲左手前がクイーン。性別不明とは知らなかった。
五つ星評価で【★★★詰めは甘いが思った以上にちゃんとしていた】
ツイッターでの最初の感想(↓)
話のベースがウクライナに繋がってる的なのにビックリ。キャラが立ってるのは良いが、怪盗が万能すぎるのは一見客としては違和感がある。
例えばルパン三世は身軽だし、オモチャみたいな武器を携帯していてもおかしくはない。だが、常識的に額からビームとかは出さない。私はこの映画で「怪盗クイーン」シリーズに初めて会う一見さんで、映画内でクイーンについては「怪盗である」という事しか説明を受けていなかったから、このクイーンがどれくらい何が出来るかについては知らなかったのだが、万能すぎない? まあ、最新作のコナンがロシア語ペラペラだったから、そういうのは考えたら負けかもしれない。
意外と「じーん」と来る分もあり、短尺で余計な部分もないので、思った以上に楽しめた。
【銭】
『峠 最後の侍』:新宿ピカデリー、前回有料入場割引で1300円。
『怪盗クイーンはサーカスがお好き』:ユナイテッドシネマメンバー特別料金(短尺だからだろう)1300円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
・峠 最後の侍@映画.com
・怪盗クイーンはサーカスがお好き@映画.com
スポンサーサイト