『マッドゴッド』ヒューマントラストシネマ渋谷３

◆『マッドゴッド』ヒューマントラストシネマ渋谷３

▲主人公。活躍しない。

五つ星評価で【★★★★凄いは凄い】
ツイッターでの最初の感想（↓）

有史以前から「マッド」がタイトルに付いた映画の中で間違いなくもっともマッドな映画。最後まで耐えられた自分を嵌めてもとい誉めてあげたい。こんなん内容理解できるかあ。

かなり、これで言いきってる映画。２年ぶりくらいに買った映画のパンフレット(１３００円)に「ＳＴＯＲＹ」欄があって、驚いた。あったのか「物語」。84分という適度な単尺なのだが、密度の濃いイメージの羅列が続くので、かなり長く感じる。なんか映画の最初から最後まで誰かの悲鳴やえづいてる声みたいなのが絶え間なく流れていて不快なのだけど、その不快の美的センスが自分が気が狂った事を肯定するかのように、「魅力などカケラもない」と断言できない。惹かれる所がある。確かにゴミのようだがそこに澱んだ真実があって、その真実の影がこの映画を肯定させているように見える。裏の裏は表みたいな。アニメ『あしたのジョー２』で、矢吹ジョーの口元から溢れ出る吐瀉物が透過光によってこれ以上にないほどキラキラ輝いていたが、あれの正反対の表現。「なに言ってんだ、おま。醜いものは醜いまま描写すりゃいいじゃん」的な。

フィル・ティペットは映画業界的に物凄い偉人なのだけど、この映画を撮って公開した後（と言っても作成に頓挫も含めて20年くらいかかってるらしいが）彼の周辺で子供が行方不明になったりしたら、疑われてもしょうがない。「だって、あの人、頭おかしいでしょ」的な。名刺なのに腐臭を放つ。フィル・コリンズは頭が禿だが、フィル・ティペットは剥いだ頭の中がゲロ。あ、いや、蛇足だ。

▲この映画の中で唯一美しいキャラクター。１分も映らず。

【銭】
テアトルの会員割引で1300円で鑑賞。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
・マッドゴッド＠映画.com