
▲左から主人公、嫁。
五つ星評価で【★★★日本人は軍人とヤクザやらせたら上手い。ラストは★★★★】
「ゲリラから愛を込められてもなー」
「違う違う」
「スペクトルマンっぽいよね」
「宇宙猿人ラーとゲリか」
「ユリとゲラーでもいけそう」
「最初から離れすぎだろ」
ちょっといい話。あらかた予告編通りだが、予告編では一切触れられていないラストに「ガーン」と鈍器で殴られるようにやられる。これは役者が上手くないと成立しないのだが、その点、ちゃんとそれに応えた役者は偉い。
二宮君が風采の上がらない小男なのがちょうどいい。白スーツがビックリするくらいかっこ悪いのはわざとなのか? 北川景子が美人すぎる。質素な服を着てる設定だろうが、美人が服の価値を競り上げてゴージャス感が半端ないという妙な状態になってる。でも、美人だから許す。四人の子持ちであんな若い母親はいないだろうが、そこでつまずくと楽しく映画に騙してもらえないので、ジャイ子みたいな女の人でなく、完全にフィクションである北川景子で良かった。まあ、そういう違和感のない演技をしているし。二宮君は私が未見の前作『タング』では、ダメ男なのに満島ひかりが奥さんだった。ええのう。満島ひかりと北川景子をほぼ同時に妻にするなんて、男の夢以外の何物でもない。
松坂桃李がいい痩せっぷりのまんまで、捨て鉢な軍人がよく似合う。彼が自分を称していう「卑怯者」は自我を貫き通せない一般の日本人の象徴だろう。これを開き直って、自分の正しさを常に主張する乱暴者が桐谷健太。声が怖い。怖い声で泣かせる。安田顕の登場時の居場所のない感じもよかった。こういう話だと、一人くらい友好的なロシア人が出てきても良さそうなのだが、ただ一人として出てこない。流石ロシア。
雪焼けで体色は濃いのだが、意図的にそれを編集で調整しようとしたのか、同一シーンで体色が濃淡ゆっくり変わってるようなカットが何回か見られて気になった。
松村邦洋みたいなボヨンボヨンの軍人がいないのはよかった。
【銭】
会員券更新の際の「次回1000円で鑑賞できるクーポン券」を使用。
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・ラーゲリより愛を込めて@映画.com