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『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』渋谷パルコ8F ホワイト シネクイント

◆『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』渋谷パルコ8F ホワイト シネクイント

▲ポスター。

五つ星評価で【★★ぬいは可愛い】
ツイッターでの最初の感想(↓)

昭和の殴りあって分かりあったマンガが愛読書だった身からすれば、あえて殴らない人だけが集まったコミュニティは何か爆弾でも作ってそうで怖い。「人と違うから笑うの」は抉るセリフだが、笑われるかどうかはお前の態度次第だろうと思う。

原作とはニュアンスが違いそうだなと思いながら(原作未読)、同質な人ばかりが集まるコミュニティでは異物が入り込んで混乱を引き起こさないと、そのコミュニティの特徴は浮かび上がってこないと思う。この物語では白城が異物なのだが、彼女は自分が異物である事を承知の上で、彼等のコミュニティを認めてしまうので、衝突が起こらない。なので、宣材などに書かれている「弱い人(=傷つけられた人)が弱いまま生きられる場所」という立ち位置としての「ぬいサー」はちょっと分かりづらい。変わった人たちの居場所には見えるが、彼等が「傷つけられやすい」「弱い」という事が他者との対比がないので明確に分からないのだ。自覚の有無にかかわらず他者を傷つけてしまう事を恐れるというメンタリティなんてのは繊細で儚げで美しく見えるが、単に他者に踏み込めないと言うだけではないのか? これを厳密にやってしまうと対他者へのコミュニケーションを取る事は一切できなくなってしまう。そこまでの到達点を彼らは求めてはいないだろう。他者を侵害する恐怖をぬいぐるみに向ける事の延長上には対他者コミュニケーションの断絶があり、そこを突き詰めないなら適当な妥協点を見出すしかなく、人はみなそれぞれ嫌がりながらも妥協点を調整しているのだと思う。そういう努力を怠らない方が誠意のある対応なのではないかと思う。だから、何となく刺さらなかった。

主人公に対して、「とりあえず一本抜け」とか「風俗行け」とか、言ってしまいそうで、まあ、何つか基本、生きてる世界が違う気がする。


【銭】
シネクイント系、水曜1200円均一。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい@映画.com
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Author:fjk78dead
ふじき78
映画を見続けるダメ人間。
年間300ペースを25年くらい続けてる(2017年現在)。
一時期同人マンガ描きとして「藤木ゲロ山ゲロ衛門快治」「ゲロ」と名乗っていた。同人「鋼の百姓群」「銀の鰻(個人サークル)」所属。ミニコミ「ジャッピー」「映画バカ一代」を荒らしていた過去もあり。

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