『奥様は大学生』『森繁よ何処へ行く』『姫君と浪人』『女の暦』『幽霊繁盛記』『港々に女あり』『風』『人生の乞食』『誉の名手』『忍者武芸帳』
- Date
- 2023/06/27/Tue 17:15
- Category
- 映画(FC2独自レビュー)
旧作囲みで10本。
◆『奥様は大学生』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★★香川京子可愛い】
特集「香川京子畢生の純情派」の1プログラム。
1956年、白黒、79分、初見、杉江敏男監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
香川京子かーわいー。旦那になる木村功は顔が暗くていつでも不幸に落ちそうでドキドキする。1956年の映画だが「山本太郎」が出てくる。全身黒ずくめで届けにくる電報屋が怖い。小刀で削った鉛筆のカスを火鉢に捨てる。なるほど。
香川京子が可愛い。「上品」と言うよりは「育ちがよさそう」。でも、そんなに富裕層な感じでなく、「正しく育てられた」みたいに見える好感度。ラジオで落語とか聞いてカラカラ笑ってそうな明るさがある。逆に子供っぽいからなのか「奥様」の話なのに、微塵もエロさを感じさせない。
「山本太郎」は配役表に出てくる。
「小刀で削った鉛筆のカスを火鉢に捨てる。」ってのは、私自身が普通に火鉢を見た事がなかったので、とてもリアルに感じた。ちなみに鉛筆のカス、木は勿論よく燃えるし、芯も炭素だから、これまたよく燃える。理に適っている。
旦那役が木村功で、その木村功の父親役(香川京子から見て義父役)が藤原釜鎌足。木村功は『七人の侍』の若武者役、藤原釜鎌足はその若武者が見初めてしまう娘の父親役。髪を切って男の扮装させようとするあの百姓。ちょうど親子くらいの年の差という事なんだろうけど、藤原釜鎌足はどっちも若者の恋を阻もうという役、そしてしょうがないなあと改心してしまう役。藤原釜鎌足普通でよきよき。
修正が逆に見辛いか。藤原釜足が正しい名前。
◆『森繁よ何処へ行く』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★知らんがな。森繁に共感はしない】
特集「香川京子畢生の純情派」の1プログラム。
1956年、白黒、81分、初見、瑞穂春海監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
タイトルが凄い映画。何処へ行くのかが気になるほど森繁世代ではない。
森繁は酒飲んで暴れる手に職はあるが破滅型の男。彼が妻と娘を得て安寧な家庭に浸るようになるが、ほどなく妻は死に、娘は嫁ぐ。父になる事で決して恋に落ちなくなった森繫のあったかもしれない恋の遍歴を辿る映画だが、惜しむらくはこれが成人映画ではない事。成人映画の倫理観では恋に落ちなくても行為は可能だから、濡れ場の連続になった筈。
◆『姫君と浪人』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★「藤木のくせに」感】
特集「香川京子畢生の純情派」の1プログラム。
1953年、白黒、82分、初見、志村敏夫監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
姫君役の香川京子、育ちが良さそうでピッタリ。浪人役の堀雄二の優柔不断がイライラさせられる。浪人の名前が藤木三平。イライラする。
この映画の「三平」は、多分、映画で主役を張る「藤木」の中でもっとも魅力に欠ける人物。逆に魅力に富む藤木は『ハマのドン』のドン藤木。「ドン藤木」って言うとお笑い芸人みたいだ。「藤木三平」も落語家みたいだが。主人公がしっかりしないので、その主人公を飯のタネにしようとする浪人仲間が必要以上に悪く見える。出てくるキャラで、女は恋を応援する。男は金ばかりで見苦しい。
◆『女の暦』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★香川京子の役をルイズ・ブルックスが演じてたらビックリな映画になるだろう(そらどんな映画でもそうだ)】
特集「香川京子畢生の純情派」の1プログラム。
1954年、白黒、100分、初見、久松静児監督作品。
小豆島に住む姉妹二人が親の法事に三人の姉を招待する。この三人の姉が次々に殺されていったら横溝正史的だが、そうはならない。姉妹が医師で姉が病気持ちならDr.コトー的だが、勿論そうではない。豚が可愛い。恋やら結婚やらの映画だが男の占めるウェイトは可愛い豚と同程度に低い。極めて牧歌的な話なので「俺の事を豚と呼んでください」みたいな展開もない。
◆『幽霊繁盛記』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★有島一郎は好きよ】
特集「香川京子畢生の純情派」の1プログラム。
1960年、白黒、94分、初見、佐伯幸三監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
明るいフランキー堺が葬式屋でバリバリ稼がなければいけなくなるという不謹慎一歩手前のドラマ。ルールを破ってバチが当たらないフランキーの業の深さはもう笑えない領域。
有島一郎演じる死神の能力を当てにして、無理やり暖簾分けして独立開業したフランキー堺の葬式屋が商売繁盛に挑むコメディーだが、徐々にフランキー堺が暴走していく。フランキー堺持ち前の明るさで搔き消そうとするが、人の不幸をネタにして、地道な努力を怠るものが得をする話は私はあまり好きになれない。根が百姓なのだな、俺。こういうベーシックな死神のドラマを見てるとデスノートって凄い発想だと言うのがよくわかる。有島一郎はリュークのコスプレが何となく似合いそう。元々の二人のイメージが死神が持っていそうな雰囲気や外観で共通項が多いのだろう。香川京子のミサミサとフランキー堺のふくよかなライトはギリでダメな感じ。まあ、全然関係ないからそりゃそうだ。
◆『港々に女あり』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★★野郎どもがいい】
特集「宿命の女 ルイズ・ブルックス」の1プログラム。
1928年、白黒無声、78分、初見、ハワード・ホークス監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
ルイズ・ブルックスの現代にも通じる猫みたいな可愛さと危うさも目を引くが、友情を裏切られた男の泣いて怒って笑っての全部入りの表情が凄すぎる。
ルイズ・ブルックスって髪型がワカメちゃんなのに全身エロい。「女」の一つの形として出来上がっている。9歳の時に性的虐待に会っている。それが「しょうがなさそう」と思えるのがヤバい。
そんなルイズ・ブルックスを起用しながら、男女関係より水夫二人の関係性の方が濃い映画ってのもおもろい。
◆『風』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★★★「風」が怖い】
特集「宿命の女 ルイズ・ブルックス」の1プログラム。
1928年、白黒無声、74分、初見、ヴィクトル・シェストレム監督作品。
ルイズ・ブルックス著「ハリウッドのルル」で触れられた映画という事で、彼女自身は出演していない。
ツイッターでの最初の感想(↓)
95年前のリリアン・ギッシュの映画。リリアン・ギッシュ上白石萌音に似てる。サイレントで効果音も無しに映像だけで演出される恐怖描写がめちゃ怖い。馬が美しい。漂流教室やタイタニックに絵が繋がったのには驚いた。自分探し女子に冷水浴びせる映画。
音がないのに(伴奏はある)絵だけで恐怖感を煽る演出が凄い。
今もかもしれないが「女一人」で生きていくのが大変なことが分かる映画。
◆『人生の乞食』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★男装のルイズ・ブルックス】
特集「宿命の女 ルイズ・ブルックス」の1プログラム。
1928年、白黒無声、83分、初見、ウィリアム・ウェルマン監督作品。
養父を殺してしまったルイズ・ブルックスが男装で逃げる。
相方になるのは、その養父の家で食べ物を恵んでもらおうと思った金のない男。なので、逃走経路は金なし旅行になる。後半、話に置いていかれて寝落ち。
男装のルイズ・ブルックスが「女装しなくても女らしさを隠せない男の娘(女装男子)」みたいで、そっち好みに襲われないかと考えてしまうのは考えすぎだろう、きっと。男でも女でもバンバン連れてこいみたいなのはタランティーノの『パルプ・フィクション』みたいである。太って年老いたニグロに欲情はしないが、外観がルイズ・ブルックスだったら、肌の色はもちろん、チンコの有無も無視できてしまう気がしないでもない。まあ、ヘタレなんで会話もできない相手といたせたりはできない。強姦できるほど獣ではない。社会的にあとあと怖いし。だがしかし、そうなるとヘレンケラーの外観がルイズ・ブルックスだったら、強姦しても言い立てられたりはしないから、けっこう地獄かもとか思う。そんなん考える俺が地獄か。俺が外観がルイズ・ブルックスのヘレンケラーを襲うなら、特定しづらいように匂いは香水か何かで消していく。そうするとヘレンケラーからの実証見分はチンコの触感しかない。チンコの触感はヘレンケラーが正しいとしても、それを客観的に証明する事が不可能である。これは中々の絶望だ。それを前提に『見えない目撃者』の吉岡里穂にひどい事をしたい。妄想がゲスいな、俺。
◆『誉の名手』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★アメリカの黎明がよう分からん】
特集「二十一世紀のジョン・フォード PartⅢ」の1プログラム。
1917年、白黒無声、72分、初見、ジャック・フォード(ジョン・フォード)監督作品。
舞台はヨーロッパから入植者が移住してきたアメリカの黎明期。カウボーイ(牧場関係者)達が先に住んでいて、後からやってきた入植者と折り合いが悪く、戦いになったというアウトラインが物珍しい。こういうどっちが善でどっちが悪だか分かりづらい集団抗争物は話に追い付いていけずに寝落ちした。
◆『忍者武芸帳』国立映画アーカイブ小ホール
五つ星評価で【★★★絵付きラジオドラマ】
特集「映画監督 大島渚」の1プログラム。
1967年、白黒、117分、すっかり忘れていたがブログ検索したら2回目だった、大島渚監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
豪華なラジオドラマ風にマンガのトリミングのみ。少しくらいは色が付いたり動いたりするのかと思ったが、それもなし。吹き出しない分アップ多目。無闇に正しい明美より運命に負ける蛍火が好き。
影丸がいっぱいすぎて誰がどうだとか分からない。戦隊シリーズみたいに色でも付けてくれれば。映画がモノクロじゃ。ぎゃふん。
【銭】
奥様は大学生:シネマヴェーラ渋谷一般料金1200円-会員割引400円。
森繁よ何処へ行く:シネマヴェーラ渋谷一般料金1200円-会員割引400円
姫君と浪人:シネマヴェーラ渋谷一般料金1200円-会員割引400円。
女の暦:シネマヴェーラ渋谷一般料金1200円-会員割引400円。
幽霊繁盛記:シネマヴェーラ渋谷一般料金1200円-会員割引400円。
港々に女あり:シネマヴェーラ渋谷一般料金1200円-会員割引400円。
風:シネマヴェーラ有料入場9ポイントを使用した無料入場。
人生の乞食:シネマヴェーラ有料入場9ポイントを使用した無料入場。
誉の名手:シネマヴェーラ有料入場9ポイントを使用した無料入場。
忍者武芸帳:国立映画アーカイブ一般料金520円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
・奥様は大学生@映画.com
・森繁よ何処へ行く@映画.com
・姫君と浪人@映画.com
・女の暦@映画.com
・幽霊繁盛記@映画.com
・港々に女あり@映画.com
・人生の乞食@映画.com
・忍者武芸帳@映画.com
『風』、『誉の名手』は@映画.comに作品情報なし。
▼関連記事。
・忍者武芸帳(初見)@死屍累々映画日記・第二章
◆『奥様は大学生』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★★香川京子可愛い】
特集「香川京子畢生の純情派」の1プログラム。
1956年、白黒、79分、初見、杉江敏男監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
香川京子かーわいー。旦那になる木村功は顔が暗くていつでも不幸に落ちそうでドキドキする。1956年の映画だが「山本太郎」が出てくる。全身黒ずくめで届けにくる電報屋が怖い。小刀で削った鉛筆のカスを火鉢に捨てる。なるほど。
香川京子が可愛い。「上品」と言うよりは「育ちがよさそう」。でも、そんなに富裕層な感じでなく、「正しく育てられた」みたいに見える好感度。ラジオで落語とか聞いてカラカラ笑ってそうな明るさがある。逆に子供っぽいからなのか「奥様」の話なのに、微塵もエロさを感じさせない。
「山本太郎」は配役表に出てくる。
「小刀で削った鉛筆のカスを火鉢に捨てる。」ってのは、私自身が普通に火鉢を見た事がなかったので、とてもリアルに感じた。ちなみに鉛筆のカス、木は勿論よく燃えるし、芯も炭素だから、これまたよく燃える。理に適っている。
旦那役が木村功で、その木村功の父親役(香川京子から見て義父役)が藤原釜
修正が逆に見辛いか。藤原釜足が正しい名前。
◆『森繁よ何処へ行く』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★知らんがな。森繁に共感はしない】
特集「香川京子畢生の純情派」の1プログラム。
1956年、白黒、81分、初見、瑞穂春海監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
タイトルが凄い映画。何処へ行くのかが気になるほど森繁世代ではない。
森繁は酒飲んで暴れる手に職はあるが破滅型の男。彼が妻と娘を得て安寧な家庭に浸るようになるが、ほどなく妻は死に、娘は嫁ぐ。父になる事で決して恋に落ちなくなった森繫のあったかもしれない恋の遍歴を辿る映画だが、惜しむらくはこれが成人映画ではない事。成人映画の倫理観では恋に落ちなくても行為は可能だから、濡れ場の連続になった筈。
◆『姫君と浪人』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★「藤木のくせに」感】
特集「香川京子畢生の純情派」の1プログラム。
1953年、白黒、82分、初見、志村敏夫監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
姫君役の香川京子、育ちが良さそうでピッタリ。浪人役の堀雄二の優柔不断がイライラさせられる。浪人の名前が藤木三平。イライラする。
この映画の「三平」は、多分、映画で主役を張る「藤木」の中でもっとも魅力に欠ける人物。逆に魅力に富む藤木は『ハマのドン』のドン藤木。「ドン藤木」って言うとお笑い芸人みたいだ。「藤木三平」も落語家みたいだが。主人公がしっかりしないので、その主人公を飯のタネにしようとする浪人仲間が必要以上に悪く見える。出てくるキャラで、女は恋を応援する。男は金ばかりで見苦しい。
◆『女の暦』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★香川京子の役をルイズ・ブルックスが演じてたらビックリな映画になるだろう(そらどんな映画でもそうだ)】
特集「香川京子畢生の純情派」の1プログラム。
1954年、白黒、100分、初見、久松静児監督作品。
小豆島に住む姉妹二人が親の法事に三人の姉を招待する。この三人の姉が次々に殺されていったら横溝正史的だが、そうはならない。姉妹が医師で姉が病気持ちならDr.コトー的だが、勿論そうではない。豚が可愛い。恋やら結婚やらの映画だが男の占めるウェイトは可愛い豚と同程度に低い。極めて牧歌的な話なので「俺の事を豚と呼んでください」みたいな展開もない。
◆『幽霊繁盛記』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★有島一郎は好きよ】
特集「香川京子畢生の純情派」の1プログラム。
1960年、白黒、94分、初見、佐伯幸三監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
明るいフランキー堺が葬式屋でバリバリ稼がなければいけなくなるという不謹慎一歩手前のドラマ。ルールを破ってバチが当たらないフランキーの業の深さはもう笑えない領域。
有島一郎演じる死神の能力を当てにして、無理やり暖簾分けして独立開業したフランキー堺の葬式屋が商売繁盛に挑むコメディーだが、徐々にフランキー堺が暴走していく。フランキー堺持ち前の明るさで搔き消そうとするが、人の不幸をネタにして、地道な努力を怠るものが得をする話は私はあまり好きになれない。根が百姓なのだな、俺。こういうベーシックな死神のドラマを見てるとデスノートって凄い発想だと言うのがよくわかる。有島一郎はリュークのコスプレが何となく似合いそう。元々の二人のイメージが死神が持っていそうな雰囲気や外観で共通項が多いのだろう。香川京子のミサミサとフランキー堺のふくよかなライトはギリでダメな感じ。まあ、全然関係ないからそりゃそうだ。
◆『港々に女あり』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★★野郎どもがいい】
特集「宿命の女 ルイズ・ブルックス」の1プログラム。
1928年、白黒無声、78分、初見、ハワード・ホークス監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
ルイズ・ブルックスの現代にも通じる猫みたいな可愛さと危うさも目を引くが、友情を裏切られた男の泣いて怒って笑っての全部入りの表情が凄すぎる。
ルイズ・ブルックスって髪型がワカメちゃんなのに全身エロい。「女」の一つの形として出来上がっている。9歳の時に性的虐待に会っている。それが「しょうがなさそう」と思えるのがヤバい。
そんなルイズ・ブルックスを起用しながら、男女関係より水夫二人の関係性の方が濃い映画ってのもおもろい。
◆『風』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★★★★「風」が怖い】
特集「宿命の女 ルイズ・ブルックス」の1プログラム。
1928年、白黒無声、74分、初見、ヴィクトル・シェストレム監督作品。
ルイズ・ブルックス著「ハリウッドのルル」で触れられた映画という事で、彼女自身は出演していない。
ツイッターでの最初の感想(↓)
95年前のリリアン・ギッシュの映画。リリアン・ギッシュ上白石萌音に似てる。サイレントで効果音も無しに映像だけで演出される恐怖描写がめちゃ怖い。馬が美しい。漂流教室やタイタニックに絵が繋がったのには驚いた。自分探し女子に冷水浴びせる映画。
音がないのに(伴奏はある)絵だけで恐怖感を煽る演出が凄い。
今もかもしれないが「女一人」で生きていくのが大変なことが分かる映画。
◆『人生の乞食』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★男装のルイズ・ブルックス】
特集「宿命の女 ルイズ・ブルックス」の1プログラム。
1928年、白黒無声、83分、初見、ウィリアム・ウェルマン監督作品。
養父を殺してしまったルイズ・ブルックスが男装で逃げる。
相方になるのは、その養父の家で食べ物を恵んでもらおうと思った金のない男。なので、逃走経路は金なし旅行になる。後半、話に置いていかれて寝落ち。
男装のルイズ・ブルックスが「女装しなくても女らしさを隠せない男の娘(女装男子)」みたいで、そっち好みに襲われないかと考えてしまうのは考えすぎだろう、きっと。男でも女でもバンバン連れてこいみたいなのはタランティーノの『パルプ・フィクション』みたいである。太って年老いたニグロに欲情はしないが、外観がルイズ・ブルックスだったら、肌の色はもちろん、チンコの有無も無視できてしまう気がしないでもない。まあ、ヘタレなんで会話もできない相手といたせたりはできない。強姦できるほど獣ではない。社会的にあとあと怖いし。だがしかし、そうなるとヘレンケラーの外観がルイズ・ブルックスだったら、強姦しても言い立てられたりはしないから、けっこう地獄かもとか思う。そんなん考える俺が地獄か。俺が外観がルイズ・ブルックスのヘレンケラーを襲うなら、特定しづらいように匂いは香水か何かで消していく。そうするとヘレンケラーからの実証見分はチンコの触感しかない。チンコの触感はヘレンケラーが正しいとしても、それを客観的に証明する事が不可能である。これは中々の絶望だ。それを前提に『見えない目撃者』の吉岡里穂にひどい事をしたい。妄想がゲスいな、俺。
◆『誉の名手』シネマヴェーラ渋谷
五つ星評価で【★★アメリカの黎明がよう分からん】
特集「二十一世紀のジョン・フォード PartⅢ」の1プログラム。
1917年、白黒無声、72分、初見、ジャック・フォード(ジョン・フォード)監督作品。
舞台はヨーロッパから入植者が移住してきたアメリカの黎明期。カウボーイ(牧場関係者)達が先に住んでいて、後からやってきた入植者と折り合いが悪く、戦いになったというアウトラインが物珍しい。こういうどっちが善でどっちが悪だか分かりづらい集団抗争物は話に追い付いていけずに寝落ちした。
◆『忍者武芸帳』国立映画アーカイブ小ホール
五つ星評価で【★★★絵付きラジオドラマ】
特集「映画監督 大島渚」の1プログラム。
1967年、白黒、117分、すっかり忘れていたがブログ検索したら2回目だった、大島渚監督作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
豪華なラジオドラマ風にマンガのトリミングのみ。少しくらいは色が付いたり動いたりするのかと思ったが、それもなし。吹き出しない分アップ多目。無闇に正しい明美より運命に負ける蛍火が好き。
影丸がいっぱいすぎて誰がどうだとか分からない。戦隊シリーズみたいに色でも付けてくれれば。映画がモノクロじゃ。ぎゃふん。
【銭】
奥様は大学生:シネマヴェーラ渋谷一般料金1200円-会員割引400円。
森繁よ何処へ行く:シネマヴェーラ渋谷一般料金1200円-会員割引400円
姫君と浪人:シネマヴェーラ渋谷一般料金1200円-会員割引400円。
女の暦:シネマヴェーラ渋谷一般料金1200円-会員割引400円。
幽霊繁盛記:シネマヴェーラ渋谷一般料金1200円-会員割引400円。
港々に女あり:シネマヴェーラ渋谷一般料金1200円-会員割引400円。
風:シネマヴェーラ有料入場9ポイントを使用した無料入場。
人生の乞食:シネマヴェーラ有料入場9ポイントを使用した無料入場。
誉の名手:シネマヴェーラ有料入場9ポイントを使用した無料入場。
忍者武芸帳:国立映画アーカイブ一般料金520円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
・奥様は大学生@映画.com
・森繁よ何処へ行く@映画.com
・姫君と浪人@映画.com
・女の暦@映画.com
・幽霊繁盛記@映画.com
・港々に女あり@映画.com
・人生の乞食@映画.com
・忍者武芸帳@映画.com
『風』、『誉の名手』は@映画.comに作品情報なし。
▼関連記事。
・忍者武芸帳(初見)@死屍累々映画日記・第二章
スポンサーサイト