『ミステリと言う勿れ』ユナイテッドシネマ豊洲10
- Date
- 2023/09/17/Sun 11:53
- Category
- 映画(FC2独自レビュー)
◆『ミステリと言う勿れ』ユナイテッドシネマ豊洲10

▲前列4人が命がけの遺産相続をする遺産相続対象者。後列は部外者枠。柴咲コウの旦那、野間口徹と原菜乃華の恋人という位置づけの菅田将暉。野間口徹ムチャクチャ出番が少ない。ウエストランドの井口が眼鏡かけたら代役通りそう。きっと同じ服着て眼鏡とモザイクかけたらどっちがどっちか判別できないだろう(大概誰もがじゃ)。
五つ星評価で【★★★★テレビドラマ見てないのが申し訳ない感じなくらい面白かった。】
原作マンガ未読。ドラマ未見。
原作マンガの表紙くらいは見た事があるので、直接の外見から「菅田将暉はちょっと違うよなあ」とは思っていたのに、演技見て「ああ、これはあり」の配役だと納得させられた。菅田将暉の努力とアウトプットで出される演技にはしごく敬意を表する。まあ、本当にマンガ読んで「どう」かは、別問題で残っているが、それはそれで今は置いておく。
基本的にネタバレなしで書こうと思うので、具体的には書かず分かりづらくなるが、そこは許してもらおう。
※ それでも、察しのいい人は分かるかもしれないので、鑑賞後に読まれる事を推奨としておきます。後は自己責任で
加害する側と被害を被る側がいて、加害する側の動機がいわゆる「とんでもない動機」なのだけど、物語を進める中でちゃんと説得力が付いているのが素晴らしい。つまり、この「そんなバカな動機」が普通だとありえない。ありえないだけに逆に面白い。たいへんSF的で、その動機を信じる者の常識と世間一般の常識が異なる。そこが私がこの物語に魅せられた最大の魅力である。ありえないヨタ話なんだけど、あってもおかしくない。そういう展開が面白かった。つまり、これは藤子不二雄F先生の『ミノタウロスの皿』みたいな話で、殺されたり、食べられたり、みたいな禁忌を禁忌として捉えない的な考え方と、そこに至るまでの歴史や日常性がドラマの中に溶け込んでてドキドキするのである。
横溝正史の『獄門島』で「キが違うからしょうがない」というセリフがあるのだが、この物語をそれに合わせると「ケが違うからしょうがない」になる。推理ドラマらしくブラフも入れておくと「気」だったり、「華(人形の衣装の柄)」だったり、「家」もあるか。ミステリードラマとしては、あの人が浮かび上がるのは何となく後半見えてしまう。他に適当な人物が見当たらないので、そうなってしまうが、それをもう一転させて、例えば事件と全く関係のない人物を真犯人が裏から操ってたみたいな構造を立ててしまうと、アガサ・クリスティーの一部のミステリーみたいに「犯人誰でもよし」になってしまうので、あれはあれでよかったと思う。冒頭近くに『犬神家の一族』が引き合いに出されるが、構造的には『獄門島』の方が近い。あれもブラフなのかもしれない。『犬神家の一族』だったら、ヒロインは原菜乃華で恋人枠は別にいるので、菅田将暉はヒロインを守る猿蔵になってしまう。まあ、肉体性を持たない猿蔵というのも異色で面白いかもしれない。『犬神家の一族』的に一人ゲスいシズマみたいな役の人物が出てきて、ちょっと徹底的にゲスい役柄なんだけど、見終わってその役者に悪い印象ないってのが凄い。
原菜乃華がヒロイン枠で高校生のくせに年上の菅田将暉を「久能整くん」と目下扱いで呼んで、無理に距離を縮めようとする感じがちょっと萌える(トトノウ君的には余計なお世話だろうけど)。一人っ子だし、いとこ達とは年が離れていて、資産家一族の娘なので、序列には疎いのかも。つーか、そういうのが今のJKなのか。今のJKと接点ないからさっぱり分からん。キャスティング的に明らかに子供が残ってる少女という感じでよいキャスティングだ。トトノウくんの「子供の時、バカでしたか」というセリフが別の人にかけられるが、そういう意味ではけっこう「バカな子供」の役。バカかどうかは本人では自覚できないし、バカになるよう入念にセメントを踏み固められたとも言える。あれ、ちょっと深い。原菜乃華の母親役が鈴木保奈美。そこそこ大事な役なのに、ムチャクチャ存在感ない。多分、松坂慶子と同居してるなら大変な筈だ。そういうシーンは一か所もないし、松坂慶子もそろそろ「圧のある老人」役は脱したいだろうけど。でも、鈴木保奈美はチョイ出演だけどトトノウ君のパンツも洗った事だし、一番普通で流されやすい感じなので、割とトトノウ君と合わないでもない気がする。と言うより、単に俺が今の鈴木保奈美が好きなのか。
筒井道隆、尾上松也、伊藤沙里、永山瑛太がドラマのレギュラー陣でちょっとだけ出てくる。瑛太は瑛太って分からんかったなあ。この辺、全く今回の事件の内容に関わってこないのは気持ちいい。前者4人のうち頭3人が警察関係者で、地元の警察担当がでんでん。この人は牢屋に入ってれば犯罪者だし、刑事部屋にいれば刑事だし、特別な事は何もやらずとも、何やってもその役にしか見えない。まあ、あまり変な役をオファーする人もいないだろうが。ひょっとすると久能整くん役とかでもばっちり演じるかもしれない。
柴咲コウを予告で見た時、中谷美紀かと思った。直虎じゃん。目線がきつい。
松下洸平、芋のシーンに萌える。普通に大きい芋をくれる人はいい人じゃん。
ダンディ坂野がエンドロールに出てたが、黄色いスーツを着てないとあの人は分からないのよ。瑛太の役を実はメイクしたダンディ坂野が演じてたら凄いよな(ダンディな役だし)。
「クノウトトノウ君、広島の人?」
「東京から来ました」
「遠いところから、わざわざモテにきたんでしょう?」
「ミステリアンと言う勿れ」
【銭】
ユナイテッドシネマ発行のクーポン割引で1400円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
・ミステリと言う勿れ@映画.com
PS NHKドラマで活躍した人が妙にいっぱい出てないか?

▲前列4人が命がけの遺産相続をする遺産相続対象者。後列は部外者枠。柴咲コウの旦那、野間口徹と原菜乃華の恋人という位置づけの菅田将暉。野間口徹ムチャクチャ出番が少ない。ウエストランドの井口が眼鏡かけたら代役通りそう。きっと同じ服着て眼鏡とモザイクかけたらどっちがどっちか判別できないだろう(大概誰もがじゃ)。
五つ星評価で【★★★★テレビドラマ見てないのが申し訳ない感じなくらい面白かった。】
原作マンガ未読。ドラマ未見。
原作マンガの表紙くらいは見た事があるので、直接の外見から「菅田将暉はちょっと違うよなあ」とは思っていたのに、演技見て「ああ、これはあり」の配役だと納得させられた。菅田将暉の努力とアウトプットで出される演技にはしごく敬意を表する。まあ、本当にマンガ読んで「どう」かは、別問題で残っているが、それはそれで今は置いておく。
基本的にネタバレなしで書こうと思うので、具体的には書かず分かりづらくなるが、そこは許してもらおう。
※ それでも、察しのいい人は分かるかもしれないので、鑑賞後に読まれる事を推奨としておきます。後は自己責任で
加害する側と被害を被る側がいて、加害する側の動機がいわゆる「とんでもない動機」なのだけど、物語を進める中でちゃんと説得力が付いているのが素晴らしい。つまり、この「そんなバカな動機」が普通だとありえない。ありえないだけに逆に面白い。たいへんSF的で、その動機を信じる者の常識と世間一般の常識が異なる。そこが私がこの物語に魅せられた最大の魅力である。ありえないヨタ話なんだけど、あってもおかしくない。そういう展開が面白かった。つまり、これは藤子不二雄F先生の『ミノタウロスの皿』みたいな話で、殺されたり、食べられたり、みたいな禁忌を禁忌として捉えない的な考え方と、そこに至るまでの歴史や日常性がドラマの中に溶け込んでてドキドキするのである。
横溝正史の『獄門島』で「キが違うからしょうがない」というセリフがあるのだが、この物語をそれに合わせると「ケが違うからしょうがない」になる。推理ドラマらしくブラフも入れておくと「気」だったり、「華(人形の衣装の柄)」だったり、「家」もあるか。ミステリードラマとしては、あの人が浮かび上がるのは何となく後半見えてしまう。他に適当な人物が見当たらないので、そうなってしまうが、それをもう一転させて、例えば事件と全く関係のない人物を真犯人が裏から操ってたみたいな構造を立ててしまうと、アガサ・クリスティーの一部のミステリーみたいに「犯人誰でもよし」になってしまうので、あれはあれでよかったと思う。冒頭近くに『犬神家の一族』が引き合いに出されるが、構造的には『獄門島』の方が近い。あれもブラフなのかもしれない。『犬神家の一族』だったら、ヒロインは原菜乃華で恋人枠は別にいるので、菅田将暉はヒロインを守る猿蔵になってしまう。まあ、肉体性を持たない猿蔵というのも異色で面白いかもしれない。『犬神家の一族』的に一人ゲスいシズマみたいな役の人物が出てきて、ちょっと徹底的にゲスい役柄なんだけど、見終わってその役者に悪い印象ないってのが凄い。
原菜乃華がヒロイン枠で高校生のくせに年上の菅田将暉を「久能整くん」と目下扱いで呼んで、無理に距離を縮めようとする感じがちょっと萌える(トトノウ君的には余計なお世話だろうけど)。一人っ子だし、いとこ達とは年が離れていて、資産家一族の娘なので、序列には疎いのかも。つーか、そういうのが今のJKなのか。今のJKと接点ないからさっぱり分からん。キャスティング的に明らかに子供が残ってる少女という感じでよいキャスティングだ。トトノウくんの「子供の時、バカでしたか」というセリフが別の人にかけられるが、そういう意味ではけっこう「バカな子供」の役。バカかどうかは本人では自覚できないし、バカになるよう入念にセメントを踏み固められたとも言える。あれ、ちょっと深い。原菜乃華の母親役が鈴木保奈美。そこそこ大事な役なのに、ムチャクチャ存在感ない。多分、松坂慶子と同居してるなら大変な筈だ。そういうシーンは一か所もないし、松坂慶子もそろそろ「圧のある老人」役は脱したいだろうけど。でも、鈴木保奈美はチョイ出演だけどトトノウ君のパンツも洗った事だし、一番普通で流されやすい感じなので、割とトトノウ君と合わないでもない気がする。と言うより、単に俺が今の鈴木保奈美が好きなのか。
筒井道隆、尾上松也、伊藤沙里、永山瑛太がドラマのレギュラー陣でちょっとだけ出てくる。瑛太は瑛太って分からんかったなあ。この辺、全く今回の事件の内容に関わってこないのは気持ちいい。前者4人のうち頭3人が警察関係者で、地元の警察担当がでんでん。この人は牢屋に入ってれば犯罪者だし、刑事部屋にいれば刑事だし、特別な事は何もやらずとも、何やってもその役にしか見えない。まあ、あまり変な役をオファーする人もいないだろうが。ひょっとすると久能整くん役とかでもばっちり演じるかもしれない。
柴咲コウを予告で見た時、中谷美紀かと思った。直虎じゃん。目線がきつい。
松下洸平、芋のシーンに萌える。普通に大きい芋をくれる人はいい人じゃん。
ダンディ坂野がエンドロールに出てたが、黄色いスーツを着てないとあの人は分からないのよ。瑛太の役を実はメイクしたダンディ坂野が演じてたら凄いよな(ダンディな役だし)。
「クノウトトノウ君、広島の人?」
「東京から来ました」
「遠いところから、わざわざモテにきたんでしょう?」
「ミステリアンと言う勿れ」
【銭】
ユナイテッドシネマ発行のクーポン割引で1400円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
・ミステリと言う勿れ@映画.com
PS NHKドラマで活躍した人が妙にいっぱい出てないか?
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